「新規事業ワークブック」を読んでみた

リクルートで情報メディア「All About」の立上げを行った、石川明氏の本。

事業企画を立ち上げる際のやり方がシンプルにわかりやすく書いてありました。

大企業など社内で新規事業部として、立ち上げる方に一番役に立つ内容かと思います。

 

■新規事業は「国語算数理科社会」で考える

一番分かりやすく、役立つと感じたのは、『新規事業は「国語算数理科社会」で考える』、という思考法です。

 

国語

まず前提として

繰り返し、本書の中で出てくるのが

「事業とは”不”の解消である」というフレーズです。

世の中にある不平・不満・不安・不足・不便・不都合・不幸・不快といった”不”のつくものを解消することで価値を生み、それを収益に繋げるのが事業

本書ではこれを『国語』にたとえて紹介しています。

 

例えば、

学校の国語の教科書での問題で、

「ここで主人公の心情を考えて、●●字以内に答えよ」みたいなものがよくあったと思います。

 

これと同様に、

「誰が」「いつ」「どんな場面で」「どんな”不”を抱えているのか」など5W1Hの軸で検討し、

本当にユーザーの気持ちになって、具体的な”不”を明らかにします。

 

 

対象とする”不”を明確に定めないと、

その後の軸がぶれてしまい、やらなくてもいい調査を行ってしまったり、

機能が百花繚乱的なサービスが生まれてしまったり、と非効率になってしまいます。

 

具体的なアプローチとして

・マインドマップ

・カスタマージャーニー

・バリューチェーン

の3つのフレームワーク手法を紹介しています。

(著書内には、実際のフレームワークのシートを用いて詳細に説明されています)

 

算数

次に算数です。

収益規模の見当をつけるというフェイズです。

 

以下の式が紹介されています。

[不の大きさ] = [不を抱いている人] × [不の深刻さ] × [不が生じる頻度]

 

ユーザーの目線に立って、考える必要があるため、『国語』のフェイズが先に必要となってきます。

 

[不の深刻さ]については、現在その”不”を補っている代替サービスを考えるとやりやすいと思います。

理科

次に、原因を突き止めるフェイズ、『理科』です。

 

なぜ、『国語』で考えた”不”が生じてしまっているのか、その理由を検討します。

 

まず、『○○に対する不満』ではなく

『△△が高いから』だったり『□□の対応が悪いから』

”不”をきちんと細分化・特定した形で分析する必要があります。

 

そして、それぞれの”不”が生じている理由について

外的要因と、それに伴う内的要因(個人の心情)の両面で深堀りします。

 

社会

そして最後に『社会』です。

 

『理科』のフェイズで検討した、”不”が生じ、そのまま残っている理由を

社会や時代背景などマクロ的な視点から分析します。

 

ここでフレームワークとして

『PEST分析』が上げられています。

 

ここで、そもそも”不”が解消されてこなかった理由に

・法的な規制が存在する

・テクノロジーが追いついていない

など出てきます。

 

最後に

新規事業でありがちなのが

最近はやっているからこれをやろう(フィンテックやVRなど)

だったり、訪日外国人が増えているからそれに対応したビジネスをやろうという

『社会』のフェイズの課題から発せられた新規事業アイディアがあります。

 

ただ、一番大事かつ始発にすべきは、ユーザーはどう考えて、何に”不”を感じているのかという『国語』だと、私も日々感じています。

 

何か新規事業立案に立ち止まったときは、

『国語算数理科社会』を思い出してみることで、思考が整理され、新たな糸口が見つかるかもしれません。

 

スポンサーリンク




コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です