マッキンゼー出身、現在はYahoo!のチーフストラテジーオフィサーを務める安宅さんが執筆した本です。
休み休み読み進めましたが、一番学びが深かったのはバリューと分析の定義でした。
バリューってなに?
私は大学生のとき、コンサル業界を志望していたこともあり、コンサル流の問題解決手法は一通り勉強しました。
「東大生が~フェルミ推定」や、「地頭力を鍛える~」、「仮説思考」「エッセンシャル思考」などなど。
その際によく出てくる言葉が「バリュー」という言葉でした。
なんとなしに、「価値」と頭の中で変換してきましたが、果たして、「バリューのある仕事とは何か」と安宅氏は突っ込んでいきます。
バリューのある仕事とは、「イシュー度」と「解の質」の両社を満たした仕事を指すと氏は論じています。
イシューの定義は、簡単に言うと、白黒ついていないかつ白黒つけなきゃいけない問題のこと。
そこから、
イシュー度とは「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要の高さ」
解の質とは、「そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い」。
仕事の上だと、その成果物がどれだけのクオリティなのか、どれだけよくできているのか
「解の質」を見がちだけど、大事なのはそこじゃない。
まずそれはイシューなのか、イシュー度が高いのか、自分に問う必要があります。
世の中にある「問題かもしれない」と言われていることのほとんどは、
実はビジネス・研究上で本当に取り組む必要のある問題ではない。
世の中で「問題かもしれない」と言われていることの総数を100とすれば
今、この局面で本当に白黒はっきりさせるべきはせいぜい2つか3つくらいだ。
目の前のことをがむしゃらにこなしていても、98%はほぼ無駄な(=バリューのない)仕事だ。
イシューの見極めこそ、プロフェッショナルの一歩だと再認識しました。
分析って何?
分析とは比較、すなわち比べることだ。
私は目から鱗が落ちたような感覚になりました。例えば、時系列のグラフも過去との比較です。
ありあわせのデータから都合の良いグラフを作成していくのではなく、比較による「意味合い」をはじめにはっきりさせておく必要があります。
分析において意識すべきポイントとして
1.差がある
2.変化がある
3.パターンがある
の3つが挙げられています。
このポイントを参考に、分析開始前に、最終的にほしい「意味合い」を分析イメージで書き入れていきます。
調査は、この分析イメージを埋めていく作業です。
おわり