Googleの動的検索広告(Dynamic Search Ads,通称:DSA)を追っかけて、
2018年5月、Yahoo!も動的検索広告を作りました。
その名も「Dynamic Ads for Search (通称:DAS)」。
すでに、Yahoo!版DSAと呼ばれて久しいですが
今回は、このDASとDSAの違い・実運用の際のコツに絞って解説したいと思います。
目次
DSAとDASの違うポイント
まず、Yahoo!版DSAについて全体観を知りたい方は、こちら公式ページをご覧ください。
では違うポイントです。
▼Yahoo!版DSAは、一個一個URLを入れないといけない
Googleはドメインさえしてあげれば、その全階層をクロールしにいき
自動的にURLを把握、広告配信してくれましたが
Yahoo!版の場合は、一個一個入力する必要があります。
幸い、管理画面入稿ではなく、フィード形式で入稿できるのが救いです。
▼でもカスタムラベルで、フラグ立てできる
フィードに入稿する各URLに自由にフラグ立てできます。
これでURLごとのグルーピングが柔軟にできるようになっています
ベストな運用フロー
では、この差異を捉えながら、どう運用していくべきなのか、実経験に基づいてピックアップします。
▼GoogleDSAでCVを獲得できているURLを抽出し、Yahoo!版DSAへ取り込む
一個一個入れるのは面倒です。
しかも、入れたURLで成果が出なければ抜くフローも発生します。
そこで、GoogleDSAですでにうまくいっているURLをYahoo!へ入稿することで、初速はほぼ順調に獲得できるはずです。
そこから傾向をみながら、少しずつ階層ごとやページジャンルごとにURLを追加していくことをおすすめします。
▼除外キーワードでしっかり制御
「アカウント内で通常入稿しているキーワード」と、「Yahoo!版DSA」
広告を出したいクエリが競合したとき、どちらが表示されると思いますか?
正解は、アカウント内で通常入稿したキーワードの方がでやすいです。
データの貯まりやすさを重視するなら、アカウント内競合を減らすべきです。
(データの貯まりやすいとなぜいいのか?についてはこちら)
よって、いわゆるビッグキーワードだったり表示回数が多いクエリは
動的検索広告のキャンペーンにおいて、除外設定していたほうが得策です。
(ただ、動的検索広告のほうが一般にCTRが高く、総合的にみたときに動的検索広告で配信した方がいいじゃん!となるパターンも少しはあるので、時間があるならABテストやクエリ単位で比較してみることをおすすめします)
▼カスタムラベルと広告グループ、サイトのURL構造を連携させる
Yahoo!の自動入札機能はまだ不安が残るので、Yahoo!版DSA開始時には、広告グループ単位で手動入札を行うと思います。
そのような時に運用しやすくするテクニックです。
Yahoo!版DSAは、URLを入稿する際、「カスタムラベル」と呼ばれるフラグをつけられます。
この「カスタムラベル」を「広告グループ名」と連携させます。
また、基本的なCVRやユーザーの傾向は、一般的にサイト構造に拠ってきますので、
「サイト構造」に基づいて、「カスタムラベル」=「広告グループ名」と連携させるのが吉です。
例えば、このような化粧品ECサイト(https://www.cosme-de.net/)であれば、
サイトのカテゴリで分けられている「スキンケア基礎化粧品」「メイクアップ」「ヘアケア」…などのカテゴリに
「カスタムラベル」=「広告グループ名」を一致させていくのがよさそうです。
サイトへのユーザー訪問数が多ければ、さらにもう一つ下の階層で括ってみるのが良いと考えています。
まとめ
Yahoo!版DSAに象徴されるように、ここ5年ほどは、Yahoo!広告の機能はGoogle広告の機能をおっかけすることに終始しています。
(またその追っかける差も年々開いているような気もしていますが…)
Googleの今今の機能は、やがてYahoo!に転用されることは見えていますので、
Yahoo!のロードマップの資料やIRの報告から、今後のYahoo!の方針をざっくり理解できておくと、急なリリースでも問題なく対応できると思います。
Google広告を凌駕する、Yahoo!スポンサードサーチの独自新機能があらわれることを願って、おわりにします。